映画『アメリカン・アニマルズ』ご本人のインタビュー付き。図書館強盗のお話。
これ、観始めるまで知らなかったんですけど、実際にあった出来事なんですって。
ご本人たちのインタビュー付きという斬新さ。
想像以上に尖った映画だった。
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普通の大学生4人組が、図書館にある希少で高価(時価12億)な本を盗み出そうと計画し、実行するお話。
最初は危なっかしいながらも、なんだか楽しそうに計画を立てているんだけど、途中からはもう「止められなくなった」って感じだった。
平凡に生きている人間が思いついた「特別」なこと。
何か変わるのか、変えられるのか、その先が観たくて止まれなくなった感じだった。
実際に図書館から盗み出すシーンも…そりゃ映画みたいにうまくいかないよね…。リアルだった。
どうしてこんなことを…。
映像とか音楽はスタイリッシュでかっこいい。
途中までは軽快な…たとえばオーシャンズシリーズも彷彿とさせるようなかっこよさもあるし。
ただ、実行する段になってからが…ほんとにシリアス。
面白味もあるんだけど、実話と思うとなかなか笑えないよなー…本人も出てくるし。
そう、本人たちのインタビューを挟みながらストーリーが進むのも面白い。
その時の心情とか、考えていたことが語られるんだけど、計画を実行したあたりからの無言…。
なにより伝わってきた。
でも人ってそういうところあるよね。
たまたま彼らには犯罪が見えただけで、“それ”が見えたときに「これで何かが変わるかも」「やらないで後悔したくない」「今やらないと一生このままだ」とか考えて、行動することって多いと思う。私もそうだけど。
だいたいプラスの意味でつかわれる言葉たち。「自分を信じて」「誰にでも可能性がある」とかもそうだけど、そんな言葉たちが、彼らを犯罪に追いやっていったように思った。
7年の刑期を終えて、それぞれの生活をしている彼らだけれど…7年って長いよ…。
今の時代SNSなどにもあふれている成功者たちの言葉。
それにつられて、自分も特別な人間になれる!!と時間を浪費している人も多いと思う。
この映画を観るまで、この事件を知らなかったように、失敗した者の言葉は流れてこないだけなのだ。
なんだか、誰も悪くない最悪って、本当に最悪だと思った。
アイキャッチ画像:StockSnapによるPixabayからの画像
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