想定外だった人たち『パニックルーム』感想
※ネタバレあります。
パニックルームというのは、緊急避難用に作られた部屋のこと。
強盗などの侵入者から身を守るシェルターみたいな部屋。
中には食料などの備蓄もあって、別回線の電話もついてる。
そして中に入って扉を閉めたら、外からの侵入は不可能。
助けが来るまで安全に避難ができる。セーフルーム。
そんなすごい部屋がついてるのはもちろん豪邸なんだけど、そこに母と娘が引っ越してくる。
初日の夜、早々に3人の強盗がやってきます。早い!
さっそくパニックルームの出番だぜ!!!という映画。
2002年の映画ということで、たしかにけっこう前に観た記憶が…。
どんなのだっけ??と観始めたら最近よく見る俳優さんも出ていたし、とてもおもしろい映画だったので、感想を書いておきます。
ストーリー
パニックルームに逃げ込んで、そこにある電話で通報すれば
あとは強盗が去るのを待つだけ。
…のはずが、引っ越したばかりでパニックルームの電話回線は開通していない…。
さらに、強盗達の目当てのものはパニックルームの中にある。
どうしようもない状態の中、母と娘vs強盗3人組の攻防が展開していきます。
ツッコミどころは多数あるものの、まぁ、冷静じゃない人間同士の行動なら
こんな感じかなと。
強盗達も誰もいない空き家だと思って入ってきているので、準備も何もありません…。
個人的な感想
ここからは印象に残ったところや、面白かったところを
ちょこちょこ書きます。
主演はジョディ・フォスター
ジョディ・フォスターはかっこいいし美しいです。たまに見とれてしまった…。
叫んでも戦っても、スローになっても美しいってすごい。
序盤パニックルームに逃げ込んですぐ、娘に言われるがままにマイクで強盗に暴言を飛ばすとこ、好きです。
夫の浮気が原因で離婚したので、当てつけで母と娘の2人暮らしには広すぎるくらいの豪邸を購入。
そこも含め、母は強いです。
娘の病気と薬
娘役はクリステン・スチュワート、先日『エージェント・ウルトラ』でも見ました。
(エージェント・ウルトラ 感想)
この時12,3歳だと思うのですが、かわいい…少年のようです。
ちょっと生意気というか、大人びたというか…な娘役。
モールス信号を知ってる。なぜなのか…。
糖尿病のため薬による血糖コントロールが必要で、そのために物語が急展開するのですが、そこがなかなかおもしろかった。
薬はパニックルームの中にないから、どうしても外に出なきゃならなくなるし…。
そしてその隙に、中に入る強盗2人…と薬の入ったバッグ。
外に残される母。
自分で注射ができない状態の娘。
強盗たち
…そう、上で書いたように、薬のあれこれの時点で強盗は2人になってます。
主犯のジュニア(かつてこの豪邸に住んでいた富豪の甥)は、かなり短絡的な性格。
いろいろやらかし、失言もして…それによって仲間に責められ…
…死んでます。主犯なのに死んでる。
この役はジャレット・レトが演じています。『スーサイド・スクワッド』でジョーカー役のジャレット・レトです。かっこいいです。けど死んじゃいます。
そして強盗の一人はフォレスト・ウィテカーが演じてます。
彼である時点で「絶対に実はいい人では??」って思ってしまいますよね。
…そうでした!!!!!
でも、この人の葛藤がまたいい感じにハラハラさせてくれます。
最初は「人がいるなんて!聞いてない!」って帰ろうとするんだけど、
もともと警備関係の知識があるから、やると決めてからはなかなか手強い相手になるんだよね…。
でも基本、いい人ですから。
そして彼ら2人よりプロっぽく見えたもう一人の強盗。
最初から人殺しも厭わない雰囲気なのに、本業はバスの運転手。
人がいないはず。と空き巣に入ってきているのに1人だけ覆面を用意している不思議さ。
そんな感じの強盗3人だから、危機が迫ったときの母の強さに苦戦するわけです。
まとめ
ラストはすっきり…。なのかな。微妙ですが。
いい人は生き残るし、母と娘は再出発できそうだし、いいラストだと思います。
全体を通してテンポが良く、いろいろなことが起きるのでハラハラドキドキできます。
登場人物それぞれのキャラもいい感じに作用していくし。
他のデヴィッド・フィンチャー監督作品に比べると、そこまで派手さはないものの楽しめる映画だと思います。
パニックルームに逃げ込んだ母と娘も、空き家だと思って入ってきた強盗たちも、想定外のことで行き当たりばったりでドタバタ。
なので難しい伏線みたいのは一切ありません。
単純なサスペンス、スリルを味わいたいときにはいい映画ですね。
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