映画『サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ』音の表現がすごい!イヤホン・ヘッドホン推奨映画

2021-03-29映画・海外ドラマ

こちらはAmazonスタジオが配給の映画。
ということで、Amazonプライムで視聴できます。
2021年アカデミー賞ノミネート作品です。
パンクなリズ・アーメットかっこいいな!!!

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ドラマーのルーベンはある日耳が聞こえなくなる。医者から「もう聴力は戻らない」と伝えられた彼は…というお話。

そりゃ荒れるでしょう。
音楽やってて耳が聞こえなくなるってどれだけのショックか。アイデンティティが奪われたということだし。
自暴自棄になるルーベン、見ていてつらくなる。。
この映画、とにかくリズ・アーメッドさんの演技が良い。悲劇に見舞われるものの、変に哀れっぽさを出すわけじゃなく、なんて言うか、自然。立ち直って変わっていく過程も。この方は『ヴェノム』と『ローグワン』で知っていたんだけど、今回メタルドラマーということでガラッと雰囲気違ってびっくりした。

ルーベンはその後、聴覚障害を持つ人たちのコミュニティに参加。
そこからのストーリーで聴覚障害の人たちの生活が描かれているのですが、とても新鮮で勉強になった。例えば部屋の入り口から中の人に声をかけるとき、私たち聞こえる人間は「こんにちはー」とか「おーい」とか言うけれど、彼らのコミュニティでは照明のスイッチをオンオフして知らせるとか、ピアノは触れることで振動から聞くとか。

ルーベンも「耳が聞こえなくなった哀れなドラマー」と描かずに、新しい生き方を始めたひとりとして普通に見せているのがよかった。聞こえないことはハンデじゃないと考えるコミュニティ。すごく自然でみんな暮らしやすそうだった。
メタル、コカイン、ボーカルの恋人との旅の生活…そんな風に暮らしていたルーベンが少しずつ立ち直って、自分を見つめなおして、コミュニティの中に居場所を見つけていく様子は見ていてほっとした。

・・・んだけれども。っていう。

ラスト、彼はどこに行くんだろう。でもなぜか希望も感じるラストだった。ルーベンはもう自分の居場所を見つけられるんだろうな。

ストーリーについてはこれくらいにします。
一番思ったのが「映画館で観たい」でした。
音がすごいです。
聞こえるって、聞こえないって、こういうことなんだというのがとても表現されてる。
これから観る方は、ヘッドホン、イヤホンで!ぜひ!
聞こえないときの不安感、ピアノの振動で音を聞く感覚、そして聞こえるのに孤独なパーティー。どれもリアルに体験できると思います。

聴覚障害のこともより知れるし、ひとりの人間が新しい自分の居場所や生き方を探す話としてもいい映画だった。
おすすめです。

アイキャッチ画像:PexelsによるPixabayからの画像